清水フィルハーモニー管弦楽団 第37回定期演奏会(第22回静岡市民文化祭) のチケット情報 (静岡市・2024/6/23(日))

愛と憂いが交錯するロマンチックな調べ

　今回の定期演奏会では、美しい旋律を持つロマン派の名曲３曲を取り上げます。
　ベルリオーズの「ローマの謝肉祭」では、熱狂的に盛り上がる謝肉祭を舞台に彫刻家ベンヴェヌートが恋人に愛を歌う様子が、天才的な作曲技法により鮮やかに描かれます。
　ロマン派屈指のメロディメーカーであるチャイコフスキーの幻想序曲「ロメオとジュリエット」は、モンタギュー家とキャピュレット家の争いの中で、神父ローレンスの慈悲やロメオとジュリエットの愛と悲しみが優美かつ憂いのある旋律で紡がれます。
　後半に演奏するチャイコフスキーの交響曲第５番は、ベートーヴェンの交響曲第５番と同じく「運命」を描いたものとされますが、その表情はより多彩で、運命を前にした諦めと苦しみ、神への信仰、ひと時の慰め、勇壮な勝利などが描かれます。全曲を通して歌心に満ちた本作はどこを切り取っても聴きどころであると言えるでしょう。ぜひ本演奏会にお越しいただき、美しい旋律とともに優雅な午後をお過ごしください。