日本では唯一、県が主宰する劇団。拠点は尼崎市の公立劇場「ピッコロシアター」。初代代表は劇作家・演出家の故秋浜悟史。1994年、秋浜作・演出の『海を山に』で旗揚げ。別役実などの大御所の新作から、関西在住の劇作家の既成戯曲上演、子供向けの芝居など、扱っているジャンルは多彩。また本公演の他、小空間を使った「オフシアター」企画や、学校公演なども盛んに行っている。2003年には秋浜に代わり、以前から新作提供などで交流が深かった劇作家・別役実が代表に就任。また2006年には、モスクワ・ユーゴザーパド劇場主席演出家のワレリー・ベリャコ-ヴィチ演出で『ハムレット』を上演した。1998年には、劇作家・清水邦夫が書き下ろした『わたしの夢は舞う―會津八一博士の恋―』などの上演成果を評価され、第52回文化庁芸術祭賞〈演劇部門〉芸術祭優秀賞、第32回紀伊國屋演劇賞団体賞をダブルで受賞している。
TEXT / Yoshinaga Miwako