1992年、同志社大学の学生劇団「第三劇場」出身の作家・演出家の深津篤史(しげふみ)、女優の江口恵美らを中心に『壁の中の鼠』で旗揚げ。以降、ほぼ全ての公演で深津のオリジナル作品を上演する。「個人は一個の生き物として孤立している。ただ個人はそれを理解できないし、理解しようとしない。ゆえに孤独であり、だからこそ関係性を求める」をコンセプトに、人間の普遍的な関係性や日常に潜む痛みや狂気やエロスなどを、さ…続きを読む
1992年、同志社大学の学生劇団「第三劇場」出身の作家・演出家の深津篤史(しげふみ)、女優の江口恵美らを中心に『壁の中の鼠』で旗揚げ。以降、ほぼ全ての公演で深津のオリジナル作品を上演する。「個人は一個の生き物として孤立している。ただ個人はそれを理解できないし、理解しようとしない。ゆえに孤独であり、だからこそ関係性を求める」をコンセプトに、人間の普遍的な関係性や日常に潜む痛みや狂気やエロスなどを、さりげなくも率直に表現した会話劇で高い評価を得ている。90年代は時空間の移動や音楽・照明機材などに頼らない舞台作りを信条としていたが、最近はその禁じ手を自ら解き、奔放な広がりを持つ劇世界を模索中。またどんなキャラクターもリアリティを持って演じる力を持つ、役者陣のレベルの高さにも定評がある。主宰の深津は1998年に『うちやまつり』で第42回岸田國士戯曲賞、2005年には外部演出作品で第13回読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞している。TEXT / Yoshinaga Miwako