キケン、キタナイ、キツイの「3Kミュージカル」を標榜し、観客巻き込み型の過激なスペクタクルを展開している劇団。
1994年、フリーの俳優として小劇場や舞踏公演に参加していたDr.エクアドルが自身で作・演出する劇団として旗揚げ。
過酷な現実を生きる下層社会の人々が暴走していくさまを、社会派のSFドラマとして描いている。スプラッター映画のように執拗な残虐シーンや、
露悪趣味的なセックス描写など、挑発…続きを読む
キケン、キタナイ、キツイの「3Kミュージカル」を標榜し、観客巻き込み型の過激なスペクタクルを展開している劇団。
1994年、フリーの俳優として小劇場や舞踏公演に参加していたDr.エクアドルが自身で作・演出する劇団として旗揚げ。
過酷な現実を生きる下層社会の人々が暴走していくさまを、社会派のSFドラマとして描いている。スプラッター映画のように執拗な残虐シーンや、
露悪趣味的なセックス描写など、挑発的でスキャンダラスな表現が話題となっているが、それに反してファンタジックな歌と踊りで笑いを誘うというバランス感覚も併せ持っている。
工事現場のようなインスタレーション(セット)の中で、時に水や汚物を巻き散らしながら演じられるスペクタクルは、
コアな小劇場フリークの間で熱狂的な支持を得ている。
泥臭い情念をファンシーに仕立てるアングラ・ポップな感触の根底には、現代社会の矛盾を鋭くえぐる問題意識と、人間の本質を根底から見つめ直す、温かい眼差しも感じられる。
TEXT/Hiroshi Tsutsumi