ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団は、1893年にピアノ製造業一族のフランツ・カイム氏が設立した「カイム管弦楽団」が前身。1928年にミュンヘン市の運営となり「ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団」と改称した。本拠地はミュンヘン市の複合文化施設「ガスタイク」内の音楽ホール。
マーラーが自らの指揮で1901年に交響曲第4番、1910年には同第8番を世界初演したほか、ブルックナーの弟子フェルディナ…続きを読む
ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団は、1893年にピアノ製造業一族のフランツ・カイム氏が設立した「カイム管弦楽団」が前身。1928年にミュンヘン市の運営となり「ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団」と改称した。本拠地はミュンヘン市の複合文化施設「ガスタイク」内の音楽ホール。
マーラーが自らの指揮で1901年に交響曲第4番、1910年には同第8番を世界初演したほか、ブルックナーの弟子フェルディナント・レーヴェが音楽監督としてブルックナー作品を積極的に取り上げるなど、設立当初から今につながる高い音楽的水準の伝統を歩み始めた。
1967年から、世界的な人気を誇ったルドルフ・ケンペが76年に没するまで音楽監督を務め、同楽団の声価を一気に高めたのに続き、1979年には巨匠セルジュ・チェリビダッケが音楽総監督に就任した。徹底的なリハーサルで知られるチェリビダッケは、ブルックナーの交響曲の伝説的な演奏を含む数々の名演を残してミュンヘン・フィルの黄金時代を築いた。
その後、ジェームス・レヴァイン、クリスティアン・ティーレマン、ロリン・マゼールといった世界的な指揮者のもと、現在まで欧州屈指の名門オーケストラとして伝統を守り続けている。2015年9月よりワレリー・ゲルギエフが首席指揮者に就任する。