1976年、元オンシアター自由劇場の柄本明、ベンガル、綾田俊樹によって結成。その後高田純次(1989年退団)、岩松了が加入する。フジテレビのバラエティ番組『笑ってる場合ですよ!』にレギュラー出演したことで、一気にお茶の間にその存在が知られることに。この時期はアナーキーな笑いを得意とする劇団と見られていたが、1986年から岩松作・演出による「町内劇シリーズ」「お父さんシリーズ」を上演。日常的な会話か…続きを読む
1976年、元オンシアター自由劇場の柄本明、ベンガル、綾田俊樹によって結成。その後高田純次(1989年退団)、岩松了が加入する。フジテレビのバラエティ番組『笑ってる場合ですよ!』にレギュラー出演したことで、一気にお茶の間にその存在が知られることに。この時期はアナーキーな笑いを得意とする劇団と見られていたが、1986年から岩松作・演出による「町内劇シリーズ」「お父さんシリーズ」を上演。日常的な会話から人間の本質を描き出す文学性の高い世界を披露し、あざやかな方向転換を果たした。岩松はシリーズ5作目となる『蒲団と達磨』で、第33回岸田国士戯曲賞を受賞。1990年に岩松が退団した後も、柄本演出によるチェーホフ4大戯曲上演、川島雄三『しとやかな獣』小津安二郎『長屋紳士録』等の名画の舞台化など、幅広いジャンルの良作を世に送り出し続けている。2006年には、劇団30周年記念として「劇団東京乾電池祭り」を開催。わずか10日間の間に、5本の芝居を一挙に上演するという企画を実現した。TEXT / Yoshinaga Miwako