状況劇場や早稲田小劇場に所属し、1970年より「演劇団」を率いていた演出家・俳優の流山児祥が、1984年に設立。塩野谷正幸、若杉宏二らのコアな俳優を据えながらも、公演ごとに異なる作家や演出家、その作品世界にふさわしい役者を招くという、プロデュース色の強い芝居作りを行う。寺山修司や唐十郎などの大御所の旧作から、今をときめく人気劇作家の新作、また名古屋や大阪などのリージョナルで活躍する才能の発掘など、…続きを読む
状況劇場や早稲田小劇場に所属し、1970年より「演劇団」を率いていた演出家・俳優の流山児祥が、1984年に設立。塩野谷正幸、若杉宏二らのコアな俳優を据えながらも、公演ごとに異なる作家や演出家、その作品世界にふさわしい役者を招くという、プロデュース色の強い芝居作りを行う。寺山修司や唐十郎などの大御所の旧作から、今をときめく人気劇作家の新作、また名古屋や大阪などのリージョナルで活躍する才能の発掘など、取り上げる作品は実に幅広い。さらに招へいする演出家や俳優も、小劇場マニアのツボを絶妙に付いた人選となっているため、その舞台は毎回話題の的となっている。2000年、寺山修司作・流山児演出の『凶人日記』で、カナダ・ビクトリア国際演劇祭2000グランプリを受賞。また「パラダイス一座」名義で2006年に上演した『オールド・バンチ』(山元清多作・流山児演出)は、70歳後半~90歳の役者たちを中心に据え、シニア世代の演劇活動の可能性を大きく押し広げる舞台として注目された。TEXT / Yoshinaga Miwako