日本大学芸術学部演劇学科卒で、1984年に演劇プロデュース団体「加納幸和事務所」を創立していた作家・演出家・俳優の加納幸和が、俳優の篠井英介(1990年退団)、現在は気象予報士としてもおなじみの木原実(1998年退団)と共に、1987年に結成。加納の古典芸能に関する深い知識を生かしたオリジナルの世界は「ネオかぶき」と呼ばれており、現在では高尚な物とな思われがちな「歌舞伎」を、庶民の娯楽へと回帰させ…続きを読む
日本大学芸術学部演劇学科卒で、1984年に演劇プロデュース団体「加納幸和事務所」を創立していた作家・演出家・俳優の加納幸和が、俳優の篠井英介(1990年退団)、現在は気象予報士としてもおなじみの木原実(1998年退団)と共に、1987年に結成。加納の古典芸能に関する深い知識を生かしたオリジナルの世界は「ネオかぶき」と呼ばれており、現在では高尚な物とな思われがちな「歌舞伎」を、庶民の娯楽へと回帰させることを目標に活動している。実際所属劇団員は男優のみで女形が存在すること、1人1人に屋号と定紋が付くなど、歌舞伎のスタイルを継承している部分は多い。加納の作品以外にも、泉鏡花やシェイクスピアの戯曲、今市子の漫画『百鬼夜行抄』の舞台版なども上演している。1996年には、シェイクスピアの『あらし』を歌舞伎様式で演じる『天変斯止嵐后晴』で、アメリカツアーを成功させた。若い女性だけでなく、歌舞伎通の男性にもファンが多く、本公演の動員数は常に1万人を突破している。TEXT / Yoshinaga Miwako