江口 玲 ピアノリサイタルのチケット情報

2012年以来、スタインウェイ《CD75》の誕生日である6月19日に毎年開催していた「江口 玲 ピアノリサイタル」ですが、今回はスケジュールの都合によりホロヴィッツの誕生日である「10月1日」の開催となりました。

独自の音楽的アプローチによって、ロマン派から近現代への橋渡しとして重要な役割を担った「リストとワーグナー」。超絶技巧、楽曲の難易度といった点からも、クラシック音楽の頂点を極めた二人の楽曲は、まさにホロヴィッと銘器《CD75》に相応しいといえるでしょう。

【ホロヴィッツとＣＤ７５】
今回のコンサートで使用するピアノは、ホロヴィッツが初来日で使用した1912年製《CD75》
ホロヴィッツが最も愛した伝説のスタインウェイとして有名。晩年の全米ツアーの他、1982年のロンドン公演、1983年の初来日NHKホールでも使用された。
良く鳴る枯れたボディーと弦圧の低い響板。これにより響板のダンパー効果が弱いので、サスティーンが長い。特にピアニシモの音の延びは特筆すべきで、これにより表現力の豊かさが格段に広がって、整音の効果も十分発揮される。低音域から最高音域に至るまで各セクションの鳴りムラもないので、驚く程音量バランスが良い。これはピアノ本体の性能であり、このどれが欠けても名器と呼ばれる楽器にはなれないが、このCD75のボディーはその全てを持ち合わせた類いまれな名器である。