入川 舜 バッハを辿るvol.8のチケット情報

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入川 舜 バッハを辿るvol.8

バッハ、リゲティ、カプースチン
ピアノの無限の可能性を極める、練習曲の系譜がここに結集!

至高の「面倒さ」
「インヴェンションとシンフォニア」…この曲集については、「バッハを辿る」シリーズの中でいつかやりたいとずっと思っていました。バッハの鍵盤楽曲中で、おそらく最も学習者の手に取られたことのある曲集でしょう。ピアノのお稽古の課題として取り組んで、ピアノの練習が嫌になってしまった、という不幸な思い出と共に残っている曲集かもしれません。
私もこの曲集をやっていた頃、バッハの作品ってなんて面倒臭いんだろうと思いながら練習していました。そして、その頃と比べて譜読みは随分できるようになっても、バッハの音楽はなおそのような思いを抱かせるものです。
なぜバッハの音楽が面倒なのか。それは彼の音楽が、シンプルな素材をもとに編まれたものだからではないでしょうか。シンプルなことを十分に表現するのは、時間のかかることです。たった見開き2ページの音楽の中には、シンプルなたたずまいから無限の宇宙に匹敵するような世界が広がっている。まさに音楽の奥深さを感じさせてくれるものなのです。しかしこの曲集を学んでいた頃は、その奥深さまでいまひとつ届かないところで終わっていた…。この音楽を理解することを面倒臭がっていたのだと思います。今、改めてインヴェンションに取り組むことは、前よりももう少し深みへ、バッハの音楽の魅力を発見することにつながるかもしれません。
バッハには「面倒」という言葉よりも、「根気強さ」の必要な音楽、という言葉が似合いそうです。(入川 舜)

スマチケ

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