ロマンティックに彩られたバロックの名曲のチケット情報

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ロマンティックに彩られたバロックの名曲

バロック作品は一旦忘れ去られたように見えた時代がありました。音楽を学ぶ子どもたちの教本にも登場するバロックの名曲たちが、どのようにして現代に引き継がれたか、不思議に思われたことはありませんか。この演奏会では、その謎に包まれた物語を探ります。
....... 古楽とオリジナル楽器演奏に精通する桐山建志と小林道夫が
モダン楽器を用いて演奏します。

これはまた意表を突いた企画だ。
「バロック音楽」をめぐる現代最大の進展は、なんといってもピリオド楽器・ピリオド奏法の再発見にあろう。作品を、書かれた当時の楽器や奏法をもちいて今一度よみがえらせようという努力が、20世紀後半、豊かな実を結んだのである。そして21世紀の現在、そこで得られた知見は、古楽界に限らず、モダン楽器による演奏にまで活かされるようになって久しい。変遷し続ける演奏の世界。これだから目が離せない。
しかし、である。バロック時代とこの再発見時代のあいだの橋渡し期間、つまり19世紀から20世紀初頭までの、いわゆるロマン派の頃のことは、一体どうなったのだろう? それは「バロック軽視」の時代として、もはやお払い箱なのだろうか? 作品の忘却、改ざん、読み違え。多くの古楽再興者たちは、そう言ってロマンティカーらの所業を断罪したが、それは本当にそうなのか? 今日にまでバロックの命脈をつないでくれた功労者という面はないのだろうか?
現在の音楽界における、死角ともいうべきこの視点。ヴァイオリンの俊英・桐山建志と、ピアノのベテラン・小林道夫が仕掛けてきた今回の企画は、ずばりこの視点から切り込んでくる、まことに興味深く貴重な試みである。
演目に並ぶのは、いずれもロマンティカーの編曲による英・伊・独のバロック作品。さすがはピリオドとモダンの双方に通じた桐山・小林両氏、原曲と編曲との比較演奏も、ヴェラチーニのソナタでしっかりと設けている。あなたはその換骨奪胎ぶりに、驚くことだろう。また曲によっては、「原曲」それ自体がすでに謎めいた正体を秘めているケースもある。どんな正体かだって? それは当日、会場に来てからのお楽しみ――。舩木篤也(音楽評論)

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