大沢たかおが鈴木勝秀と再びタッグを組み名作に挑む! 初ミュージカルの大沢たかおインタビュー&動画コメント掲載!! ミュージカル『ファントム』Book by Arthur Kopit  Music and Lyrics by Maury Yeston

INFORMATION

[大阪公演日]
2008年1月13日(日)〜27日(日)
梅田芸術劇場 メインホール

[愛知公演日]
2008年2月1日(金)〜3日(日)
愛知厚生年金会館

[東京公演日]
2008年2月7日(木)〜22日(金)
青山劇場

[発売日程] :プレオーダー、:一般発売
:近日決定 [愛知]
:9/4(火)〜9/9(日)
  :9/16(日)〜9/18(火)<2次プレオーダー> [大阪]
:8/29(水)〜9/12(水) [東京]
:9/22(土) [東京、大阪]
:11/10(土) [愛知]

   

大沢たかおさんから動画メッセージが届きました。

動画を見る

e+ special interview 大沢たかお

 『眉山-びざん-』『Life 天国で君に逢えたら』など、ここのところ話題の映画への出演が続いている大沢たかお。彼が、4年ぶりに舞台作品に取り組むことになった。しかも、彼にとって初めてのミュージカル作品だ。
 その舞台こそ、アーサー・コピット脚本、モーリー・イェストン作詞・作曲による傑作ミュージカル『ファントム』。アンドリュー・ロイド=ウェーバー版や、ケン・ヒル版の『オペラ座の怪人』と同じく、ガストン・ルルーの同名の怪奇小説を原作にしているこの作品。19世紀後半のパリ・オペラ座を舞台に、仮面を被り、劇場の地下で怪人として生きていかなければならなかったファントムの姿、その心の葛藤が、人間ドラマとして丁寧に描かれていく。上演台本・演出を手がけるのは、そのスタイリッシュな演出で広く知られる鈴木勝秀。これまでのイメージを覆す、魅力溢れる新たな"ファントム=怪人"が誕生しそうだ。
 初めてのミュージカル主演に意欲を燃やす、大沢に話を聞いた。

 

チャレンジというより、これは"無茶"(笑)。自分自身もお客さん以上に本気でハラハラドキドキしたい。

――今回はミュージカル初挑戦ということですが、この仕事を引き受けようと思った一番のポイントはなんだったんですか?

 4〜5年くらい前から、ちょっとミュージカルには興味があったんです。そうしたら縁があって、このお話をいただけたんです。ちょうど機が熟したタイミングだった、という感じですね。それでも、自分にはどうなのかなって不安はありますけどね。だって、人前で歌う経験なんてこれまでなかったし、それに舞台出演自体も僕は、オリンピック並みの周期なので(笑)。

――そういえば、ちょうど4年ぶりですね(笑)。

 そうなんです。それに加えて、音楽もやるとなると。もちろん不安はありますけど、逆にそれくらいのほうが面白いかなって思うようにもなったんです。どうせ3〜4年に1回しか舞台をやらないのなら、自分自身もお客さん以上に本気でハラハラドキドキしたいな、と。

――大きなチャレンジですね。

 いや、もうチャレンジなんてもんじゃないですね。僕にとってこれは"無茶"です(笑)。

――(笑)。演出の鈴木勝秀さんからご指名をいただいたというのも、大きかったですか?

 スズカツさんとは、これまでに何度も音楽劇の話をしていたんですよ。でも、大事ですよね、そういう、演出家と役者の関係って。ある種の運命共同体だから、価値観がちょっとでもズレてるとまったく噛み合わなくなってくるものだし。そういうことでは以前にもご一緒させてもらっているし、スズカツさんとなら、何か観たことがないものができるんじゃないかと思っていますけどね。

――ちょっと一風変わったミュージカルになるかも?

 上演時には一風変わっていても、最後にはそれがスタンダードになればいいなと思っています。それはどの仕事でもそうなんですけど。最初からスタンダードを目指しても、面白くもなんともないじゃないですか。せっかくやるのなら、観たことのないものというか、自分たちが本当にカッコイイと思えるものをやりたい。ですから、変わったものをというより、新しいものにトライしたいんです。……って、ミュージカルの役者さんには、なんだか怒られそうですけどね、「ナニ生意気なこと言ってんだー」って(笑)。僕もどうするんだろ、こんなこと言っちゃって! まぁ、もう言っちゃったら、しょうがない(笑)。

――(笑)。鈴木さんとは、2004年の『Defiled−ディファイルドー』以来の顔合わせですね。前回、演出を受けてみて感じた"スズカツ演出"の面白さとは。

 きっともっと面白いんだろうなって思うんですよ。もっと、無限大に引き出しがあるんじゃないかと。

――まだすべてを見せてもらっていない、と。

 そう、全然! まだその触りくらいだと思います。もっといろいろな面があるんだろうなーって思ってますけど。

――じゃ、今回はその「もっと!」の部分を探る舞台になる。

 逆に僕自身にも、もっともっと何かがあればいいなとも思いますしね。

――鈴木さんがまだ知らない大沢さんの魅力を。

 引き出してくれればいいなと思います。そのへんは、お互いにいろいろと出し合いたいですね。

 

現代にも通じるメッセージやテーマ、共感できる部分が、この『ファントム』にはあると思っています。

――『ファントム』といえば、『オペラ座の怪人』とどうしても比較されてしまうと思うんですが。大沢さんの目線から見て、『オペラ座の怪人』とは違う『ファントム』の魅力とは。

 たとえば、『オペラ座の怪人』を既に観ているとしても、その人には怪人の一面しか見えないわけですよね。その本質みたいなものって、そう深くはわからない。だから『オペラ座の怪人』を観た方にも、きっと面白く観てもらえると思うんですよ。まったく別な話というわけじゃないんで。

――あらすじは、一緒ですしね。

 ええ、基本的には同じ世界です。それを違う面から見た話だから。そして、まだ『オペラ座の怪人』を観たことない人にとっても、『ファントム』は人間ドラマですから、あの世界観により入りやすいと思います。そのあとに『オペラ座の怪人』を観るというのも、それはそれですごくいいし。そしてやっぱり、この舞台は、観る人が共感できる作品だと思うんです。これは僕が仕事を選ぶ時に一番大事にしていることでもあるんですけどね。だから、ただ怪人が出てきて、歌って、終わってっていう舞台ではなく。ちゃんと、観る人たちにもしっかり響くものになればいいなと思うし、なる可能性がある作品だと思っています。

――そこに、一番魅力を感じた。

 だって、現代にもあることじゃないですか。ちょっとヘンな扱いをされている人がいても、その人の本質はみんなにはわかっていない。実は周りの無責任な人たちのせいだったり、時代や環境のせいだったりするかもしれないのに。だからこそ、今の時代にも通じるものがあるんです。そうじゃないと、今やる意味がない。ちゃんと現代にも通じるメッセージやテーマがこの『ファントム』にはあると、僕は思うんですよね。そこが、一番面白いところなんじゃないでしょうか。

――今の時点で、怪人をどう演じようと思われていますか。

 まだ、ゼロ状態です。どっちの方向にでも、向かえる感じ。ただ、絶対につまんない方向にだけは行きたくないっていうのがあって。歌を人前で披露するのは初めてだし、初めてのことってどうしてもビビるから、なるべく手堅く行こうとするんですね、僕。一番安心なラインを狙いたがる。

――本当は、もっと思い切ったことをしたいのに?

 だってやっぱり、誰でも恥はかきたくないじゃないですか。失敗してみんなに迷惑をかけたくないし。頭で考えちゃうとつい、安全パイをとりがちなので、そうしないためにも、なるべく今はゼロでいます。

――歌は、これまでにまったくやられてなかったんですか?

 いや、時々、歌ったりはしていたんですよ。もともと、音楽は好きだったんで。ただ、舞台で歌うのとは、レベルが別物ですからね。

――以前、バンドをやったりは?

 あ、バンドはやっていましたよ。高校時代には、新宿や吉祥寺でライブをやったりしていました。

――じゃ、人前で歌う経験が……。

 でも僕、ベースだったんで(笑)。

――そうだったんですか(笑)。ボーカルだったのかと思いました。

 すごいでしょ、ちゃんとオチがついてる(笑)。

――今回は、全部で8曲歌われるとか?

 それもまだわからないです。稽古が始まったら、カットされるかもしれないし(笑)。ただね、歌自体は本当にストレートないい歌ばかり。決して、ナンチャッテじゃないです(笑)。そこはいい加減にやっちゃダメだしね。でも実際、ナマでお客さんに会えることは、僕の場合はなかなかないので。そういう意味では中途半端なものにしてしまうと、この4年間の意味がない。そうは思っていますけどね。

――では最後に、お客様へお誘いのメッセージをいただけたらと思うのですが。

 いろいろとサプライズも多い、とにかく面白い舞台になるはずなので、楽しんでもらえたらと思います。この機会を逃すとまた、この次は4〜5年先になってしまうかもしれませんので(笑)、ぜひナマの大沢をたまには観に来てください!

 

大沢たかお profile

 大学在学中よりモデルとしてパリコレでも活躍し、1994年にドラマ『君といた夏』で俳優デビュー。ドラマ『星の金貨』『劇的紀行 深夜特急』シリーズで注目を集める。以降、日本と香港の合作映画『異邦人たち』、『リリイ・シュシュのすべて』(岩井俊二監督)、『荒神』(北村龍平監督)など数多くの話題作に出演する。2004年に映画『解夏』で日本アカデミー賞優秀主演男優賞。その後も、大ヒット映画『世界の中心で、愛をさけぶ』などに出演。現在、映画『Life 天国で君に逢えたら』に主演、今後は『ミッドナイトイーグル』(2007年11月公開)の公開が控えている。
 舞台は、蜷川幸雄演出『夏の夜の夢』で初舞台。今回は2004年の『Defiled−ディファイルドー』以来の出演となる。

 

写真/渡辺マコト
取材・文/田中里津子

ストーリー

 19世紀後半のパリ、オペラ座通り、遅い午後。無邪気で天使のように美しい娘クリスティーヌ・ダーエが、歌いながら新曲の楽譜を売っていた。群集の中にいたシャンドン伯爵(フィリップ)は、彼女の声に魅せられ引き寄せられる。オペラ座のパトロンの一人であるフィリップは、クリスティーヌがオペラ座で歌のレッスンを受けられるよう取り計らう。
 オペラ座では支配人のキャリエールが解任され、新支配人のショレが妻でプリマドンナのカルロッタと共に迎えられた。キャリエールはショレにこの劇場には幽霊がいることを告げる。そしてオペラ座の一番地下にある小さな湖のほとりが彼の棲家で、自らを"オペラ座の怪人"と呼んでいると。しかしショレは、これは解任されたことの仕返しとしてキャリエールが自分に言っているに過ぎないと取り合わなかった。オペラ座を訪ねてきたクリスティーヌを見たカルロッタは、その若さと可愛らしさに嫉妬し、彼女を自分の衣装係にしてしまう。それでもクリスティーヌは憧れのオペラ座にいられるだけで幸せだった。
 ある日、クリスティーヌの歌を聞いたファントムは、その清らかな歌声に、ただ一人彼に深い愛情を寄せた亡き母を思い起こし、彼女の歌の指導を始める。ビストロで行われたコンテストで、クリスティーヌはまるで神が舞い降りたかの如く歌った。クリスティーヌの歌声を聞いたカルロッタは、彼女に「フェアリー・クィーン」のタイターニア役をするよう進言する。フィリップはクリスティーヌに成功を祝福すると共に、恋心を告白する。ファントムは幸せそうな二人の姿を絶望的な思いで見送る……。