ファン垂涎の組み合わせ、古田新太とKERAの企みの行方に注目!"座長"古田×"作・演出"KERAインタビュー&動画コメント掲載!! cube presents『犯(おか)さん哉(かな)』

INFORMATION

[東京公演日]
2007年10月6日(土)〜28日(日)
PARCO劇場

[大阪公演日]
2007年10月31日(水)〜11月4日(日)
シアター・ドラマシティ

[発売日程] :プレオーダー、:一般発売
8/8(水)〜8/19(日)   9/2(日) 〔東京公演〕
8/18土)〜8/26(日)   9/2(日) 〔大阪公演〕

古田新太さん、KERAさんから動画メッセージが届きました!

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e+ special interview 古田新太×KERA

 シニカルな笑いが好きという共通嗜好を持つ二人、劇団☆新感線の看板役者・古田新太とNYLON100℃の主宰・ケラリーノ・サンドロヴィッチことKERA。過去に2回、KERA作品に出演している古田だが、"座長"としてここまでKERAとがっぷり組んで、公演を企画するのは今回が初めてだ。演劇ファン垂涎のこのコンビ、果たしてどこに転がっていこうとしているのか!? 肝心の二人に、その行方を語ってもらった。

 

「くだらなくてサイコーでした!」ってホメ言葉を、言ってもらえるような舞台にしたい(古田)

――そもそも、このお二人で組んで芝居をやろうというのは?

古田 大昔、まだ出会ったばかりの頃に「なんかくだらないことを二人でやりたいね」ってことは言っていたんですよ。その後、ケラっちの作品には『下北ビートニクス』(1996年)と『SLAPSTICKS』(2003年)に出させてもらったんだけど、2本ともどっちかっていうとお芝居よりの芝居だったんで。それよりも「もっともっとくだらないものをやりたいね」って、前から言っていたんです。

KERA この"くだらない"っていうのは、僕らの間では当然ホメ言葉なんですけど。たまに、ヘリ下っているのかと勘違いされて否定されることがあるんだよね。「いえいえ、それほどくだらなくないですよ」とかって。

古田 そうそう。「またまたご謙遜を」みたいな感じでね(笑)。そういう意味じゃないのに。

――では、今回はとにかく、ひたすらくだらないものを。

古田 と、思っているんですけどね。「くだらなくてサイコーでした!」ってホメ言葉を、言ってもらえる舞台にしたいなぁ。

――現時点ではまだ、台本を執筆中という状況だそうですが。どんな舞台になりそうなんでしょうか?

KERA 今回のような芝居の場合は、本当はストーリーはどうでもいいんです。とはいえ、現時点で考えているあらすじを軽く言っておきましょうか。まったく違う話になるかもしれませんが(笑)。劇中劇から始まる予定なんですが、それはまだ映画なのか小説なのかドラマなのか、迷っているところなんですけど。ともかく、それを書いている作家はある人のゴーストライターなんです。その作家は、ものすごく書きたい衝動があったのに、自分では発表する場が見つからなかった。そこに「じゃ、俺の名前を貸すから」ってネームバリューのある人物が現れて、コンビという形である程度やってきたわけ。でもそれがだんだん、うまく書けなくなるというか、書きたいことが変わってくる……というような切り口で進行していきたいなと思っているところなんです。もともとは、イイ話を台無しにする話の二本立て、みたいな発想からスタートしているんですけどね。イイ話が横行しているじゃないですか、今。

――やたらみんな、泣きたがるとか?

KERA そうそう。そういうものを自分が作り続けることに対して、もう我慢がならなくなった作家の物語。で、それが破綻していく、っていうのが今回のストーリーといえばストーリーかな。

古田 とりあえず「イイ話をないがしろにしたい」っていう発想が最初にあったんです。世の中にはびこる、イイ話症候群を駆逐していきたい、みたいな(笑)。

――そもそもは、そこがスタート。

KERA でも、そのためにはいったん本当にお客さんをジーンとさせたほうがいい。イイ話をパロディにして、ただ崩していくだけじゃつまんないじゃない? そうじゃなく、お客さんも「イイ話だなぁ〜」ってホロッとした次の瞬間、「ウッソだよ〜ん!」っていうような。

古田 みんながクスン、クスンって泣き始めた時に、「泣いてやんの〜」ってその顔をポラで撮る、みたいなね(笑)。

 

本来、演劇ってもっともっと自由な世界だと思うんですよ(KERA)

――一番楽しみにしていることは、どういうことでしょうか。

古田 果たしてどんなことになるのかなーっていうのが、今はまず楽しみかな。やっぱり、ホメられたもんじゃないものになったらいいなぁ。「バッカじゃないの〜!」って言われるような。

KERA うん。「こんなんじゃ、新聞評が書けません!」みたいな。ましてや、なにかの賞なんて、絶対に。

古田 もらえないような、ね(笑)。あと「どうしたの、オジサンたち、この時期になってそんな乱暴なの作っちゃって?」って思われたい。まぁ、イイ話はイイ話でやってて楽しいんでしょうけど。

KERA 本当に最近はなんだか、イイ話が粗製濫造な感じがするじゃないですか。心がこもっていないというか。イイ話はイイ話で、もっと骨身を削って作らなきゃ、ダメだよね。書き方、演じ方なんだとも思いますけど。今回、イイ話に対する悪意はありますけど、俺たちの方がずっと本気だってことだけでも言っておきます。方法はまだ模索中ですが、そこで起こっていることは陰惨なことだったとしても、それを、パロディみたいにベタにせず、かといって今ある風潮のような、リアルに人間の汚い部分を観客に突きつけるっていうようなことでもなく。そこには、発想としてのナンセンスが介在できると思うんだ。装置としてのナンセンス。たとえばいちいち180度ズラす、とかさ。讃えられるべきことが、忌み嫌われることだったり、イイこととワルイことが180度ズレると、コントとしてもわかりやすいでしょ。

――ナンセンス劇の要素も入りますか?

KERA 要素としては、単純にナンセンスっていうシーンもあるでしょう。今までやってきたナンセンスコメディのようなもの。でも、シリアスコメディというふうに自分で呼んでいる、今ハヤリの感じ? そっちの感じの要素はあまり大きく入らないんじゃないかな。

――産み出すのは、苦しそうですね(笑)。

KERA いやぁ、でも楽しいですよ! だって本来、演劇ってもっともっと自由な世界だと思うから。

古田 今回はただ、演劇の持っている、自由さみたいなものを確認したいというか。「こんなこともしていいんじゃないの?」っていうことを提示するような作品にしたいな。つまり「みんな、イイ子ぶりやがって!」ってことなんですよ(笑)。教室の後ろで、そんなに成績も悪くはないんだけど、決してイイ子ではない子たちが集まってニヤニヤしている……そんなイメージかな(笑)。

――では最後に、お客様に、ぜひお誘いのメッセージをいただきたいのですが。

古田 おなじみ感のあるキャスト陣だけど、意外に、一緒に芝居をやるのは実は久しぶりなんだよってことは言いたいですね。あとはやっぱり、このオジサンたちは一生懸命くだらないことをするので、観に来たほうがいいと思うな! 

KERA くだらなすぎて、 "ダメだけどおもしろい"ものって、最近あまりないもんね。

古田 "よくできている"っていうもののほうが多いから。

――お客さんも、そのへんを覚悟して来ないと、置いてかれちゃうってことはあります?

古田 でも、それはそれでいいんじゃないかな。置いてきぼり感をくらう人もいて、いい。「わかんない!」「えー、わかんないのー?」って。だって、そうでしたよね、昔は。

KERA 結局、ここがわからないだろうからってフォローして、そこもわからないからってフォローしてってやっていくと、どんどん親切なものになってしまうからね。

――それでみんな、"よくできている"感じのものになってしまう。

KERA うん。だから「わかんなくてもいいんじゃない?」っていうような、フォローしていかない感じのおもしろさっていうのも、あると思うんだよね。

――では、さまざまな舞台を観てきて、最近ちょっと不満だと思ってた人がバシッとハマる舞台になるかもしれない。

古田 かもしれないし、単に「懐かしいね〜、80年代みたいだねー」って、イヤな感じで言われちゃうかもしれない(笑)。

――結構、トンガったものになるかも?

KERA それは、わからないな。逆に目もあてられないぐらいユル〜いものになるかもしれないし。とにかく、いろんなことを言われたいですね。「アイツら、投げてるんじゃないのか」とか。

古田 「ギリギリで決まったんじゃないの、あの企画」とか(笑)。まぁともかく、ぜひとも楽しみにして劇場に来て、ガッカリしたり、喜んだりしてほしいですね。そのためには僕たち、精一杯がんばりますから。

 

写真/渡辺マコト
取材・文/田中里津子

 

古田新太 profile

 劇団☆新感線の看板役者。大阪芸大在学中に劇団☆新感線に参加。外部の舞台へも積極的に出演し、2004年には生瀬勝久、池田成志とともに自身の企画『鈍獣』も上演。舞台以外にテレビ・映画・CMへの出演の他、ラジオのパーソナリティやコラムニストとしても活躍中。現在、テレビ『ホレゆけ!スタア☆大作戦〜まりもみ危機一髪!〜』、舞台は、劇団☆新感線2007年夏休みチャンピオン祭り『犬顔家の一族の陰謀』に出演している。

 

KERA(ケラリーノ・サンドロヴィッチ) profile

 劇団「NYLON100℃」主宰、劇作家・演出家。1985年に「劇団健康」を結成。1992年の解散後、NYLON100℃を旗揚げし、現在に至る。最近の主な舞台は、『禿禿祭』演出・構成、『犬は鎖につなぐべからず 〜岸田國士一幕劇コレクション〜』作・演出、『狐狸狐狸ばなし』演出など。また、ミュージシャンとしても「ケラ&ザ・シンセサイザーズ」として活動。今後は自身がメガホンを取った映画『グミ・チョコレート・パイン』の公開も控えている。

 

Cast

古田新太、中越典子、犬山イヌコ、姜暢雄、大倉孝二、八十田勇一、入江雅人、山西惇

 

中越典子 profile

 佐賀県出身。ファッション誌のモデル、TBS『王様のブランチ』リポーターとして活躍後、ドラマ、映画、CM等に多数出演。清潔感ある美しさと、快活なキャラクターが魅力となり、朝の連続テレビ小説『こころ』でヒロイン役を好演。最近の活動はTV『警視庁捜査一課9係』、NHK木曜時代劇『陽炎の辻』出演の他、『サラリーマンNEO』ではコントのセンスも発揮している。映画『夕凪の街 桜の国』(公開中)、『APARTMENT1303』(2007年10月公開予定)、ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督作品『グミ・チョコレート・パイン』(07年末公開予定)にも出演している。舞台は『LOVE LETTERS』(W/井上芳雄)、『ダブリンの鐘つきカビ人間』(再演)に出演。来年6月には『細雪』に四女・妙子役で帝国劇場に初出演する。

 

犬山イヌコ profile

 東京都出身。1985年より「劇団健康」を経て、現在「ナイロン100℃」の看板女優として、ほとんどの劇団公演に出演。その他プロデュース公演や、映画、TVなど外部出演も多数。また、アニメやラジオ、TV等でのヴォイス出演の作品も多い。一度聞けば忘れられない変幻自在の声と、個性溢れるキャラクターで、老女から少年まで演じる懐深い演技の幅も魅力。舞台出演に『労働者M』(ケラリーノ・サンドロヴィッチ演出)、『開放弦』(G2演出)、阿佐ヶ谷スパイダース『少女とガソリン』(長塚圭史演出)、ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督作品『グミ・チョコレート・パイン』(07年末公開予定)他。ヴォイス出演にTV『ポケットモンスター』ニャース役、『ペット大集合!ポチたま』などがある。また、年末には劇団公演の新作(タイトル未定)の出演も控えている。

 

姜暢雄 profile

 兵庫県出身。1998年「第11回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」フォトジェニック賞を受賞。その後、劇団「Studio Life」に所属。劇団公演の他、『ダブリンの鐘つきカビ人間』(再演 G2演出)、『紫式部ものがたり』(宮田慶子演出)、『恋の骨折り損』(蜷川幸雄演出)等に出演。映像での活躍も目覚ましく、TVでは NHK 朝の連続テレビ小説 『わかば』、『TRICK』、『おとなの夏休み』、映画『NANA2』など多数出演。現在放送中のテレビドラマ『花ざかりの君たちへ』では「オスカー・M・姫島」役として出演し、弾けたキャラクターが異彩を放ち注目が集まっている。ケラリーノ・サンドロヴィッチ作品には初参加。

 

大倉孝二 profile

 特異なキャラクターとスマートさが共存する、演劇界でオンリーワンの存在感を放つ俳優。所属劇団「ナイロン100℃」では、看板俳優の一人として活躍する他、外部公演やメディア出演にも引っ張りだこで、その味のある魅力を遺憾なく発揮している。舞台出演作に『彦馬がゆく』(三谷幸喜演出)、『赤鬼』(野田秀樹演出)、『開放弦』(G2演出)、ナイロン100℃『カラフルメリィでオハヨ』(ケラリーノ・サンドロヴィッチ演出)、『橋を渡ったら泣け』(生瀬勝久演出)他、映像では、TV『西遊記』、『新選組!』、『わたしたちの教科書』、『受験の神様』、『ココリコミラクルタイプ』他、映画『舞妓Haaaan!』(公開中)、『陽気なギャングが地球を回す』、『八月のクリスマス』、『ピンポン』等がある。年末には劇団公演の新作(タイトル未定)の出演も控えている。

 

八十田勇一 profile

 愛知県出身。劇団「そとばこまち」出身。安定した演技力とペーソス溢れるキャラクターで映像に舞台にと多方面で活躍している。出演作は、舞台『おはつ』(鈴木裕美演出)、『BIG BIZ』『BIGGER BIZ』などのAGAPE store公演、『紫式部ものがたり』(宮田慶子演出)、『小鹿物語』(水田伸生演出)、モダンスイマーズ『ゆきてかえらず』(蓬莱竜太演出)、『東京タワー』(G2演出)、他多数。映像は、TV『クロサギ』、『スローダンス』、『サラリーマンNEO』、『ホレゆけ!スタア☆大作戦〜まりもみ危機一髪!〜』他、映画『踊る大捜査線THE MOVIE2』、『素敵な夜、ボクにください』、『BACK DANCERS』、『UDON』、『きょうのできごと』、CMはKIRIN『秋味』等多数。ケラリーノ・サンドロヴィッチ作品には初参加となる。

 

入江雅人 profile

 福岡県出身。日本映画学校時代、ウッチャンナンチャン・出川哲朗とともに劇団『SHA・LA・LA』を結成。自らも作・演出を手掛ける。舞台出演作は、NODA・MAP『贋作・桜の森の満開の下』、『人間風車』(再演 G2演出)、『五瓣の椿』(山田和也演出)、劇団☆新感線『レッツゴー!忍法帖』(いのうえひでのり演出)他多数。また、ひとり芝居シリーズでは作・演出・出演全てを手掛け、『筑豊ロッキー』、『爆走CLASH17〜吠えよ、ストラマー〜』をはじめ、これまで9本の作品を発表。映像出演には、TV『飛ばまし、今』『サラリーマンNEO』、『ダンドリ。〜Dance☆Drill〜』、CM『キャベジン コーワS』他。ケラリーノ・サンドロヴィッチ作品にはナイロン100℃『カラフルメリィでオハヨ'97』以来の出演となる。

 

山西惇 profile

 京都府出身。劇団「そとばこまち」出身。確かな演技力とインパクトを残すヴォイスとキャラクターで、硬軟自在に笑いを操り、舞台から映像分野まで幅広く活躍。舞台NODA・MAP『キル』(94年)『贋作・罪と罰』(95年)(共に野田秀樹演出)、AGAPE Store『超老伝』、G2プロデュース『キャンディーズ』(G2演出)、『クラウディアからの手紙』(鐘下辰男演出)、『小鹿物語』(水田伸生演出)、『わかば』(堤泰之演出)、『青春デンデケデケデケ』(釜紹人演出)など多数。また、劇団「♪♪ダンダンブエノ」には全公演参加で、2006年公演『砦』では演出も手がけた。映像出演作品は、TV『相棒』、『Dr.コトー診療所』、NHK朝の連続テレビ小説『わかば』、大河ドラマ『利家とまつ』、『サラリーマンNEO』、『ホレゆけ!スタア☆大作戦〜まりもみ危機一髪!〜』等多数。ケラリーノ・サンドロヴィッチ作品にはナイロン100℃『ザ・ガンビーズ・ショウ』以来の出演となる。