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e+ special interview Part1 涼風真世×朝海ひかる
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絶世の美貌と自由な魂を持った悲劇の女王・エリザベートを演じるのは、元宝塚歌劇団男役トップの涼風真世と朝海ひかる。演出の小池修一郎が「エメラルドとサファイヤ」と称えた通り、宝石のように高貴な輝きを放つその姿に、きっと観客は「エリザベートがこの世に甦った!」と思うことでしょう。そんな「2人のエリザベート」の独占インタビュー。舞台上の近寄りがたい雰囲気とは打って変わり、お2人とも終始コロコロと笑いながら気さくにお答えくださいました。
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『歴史上の有名な人物を題材にしながら、「死」というものを独自の視点で描いているのが魅力だと分析しています』(涼風)
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──涼風さんと朝海さんは、宝塚時代に同じ舞台に立ったことがあるそうですね。 朝海 私が初舞台の時の公演ですね。ただかなめ(涼風)さんはその時トップだったので、私は「同じ舞台に立った」というより、同じ舞台にちょこっとラインダンスで参加させていただいた程度、という気持ちです(笑)。 ──もう涼風さんは大先輩であったと。 朝海 はい、そうです。 涼風 (笑)。 ──その当時はまだ『エリザベート』が、宝塚で上演される前でしたよね。 涼風 『エリザベート』の頃は、私はもう退団していました。朝海さんは(エリザベートの息子の)ルドルフを演じたことがあったんですよね? 朝海 はい。私の在団中に初演が始まったので。 涼風 ただ私も、宝塚時代に『エリザベート』の中の楽曲を歌わせていただいた経験があるんですよ。 |
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──朝海さんは宝塚版『エリザベート』で、何か思い出などはおありですか? 朝海 宝塚版のルドルフも、プロローグに出たら2部の途中からしか出番がないので、その間ずっと1部の影コーラスをするんですよ。だからずっと、コーラスボックスに住み着いて歌ってる状態でした(笑)。今でも1部のアンサンブルの方たちが歌う曲は、ほとんど歌えますね。キーは違いますけど、いつも懐かしく聴いています。 ──涼風さんは宝塚の『エリザベート』は、すぐにご覧になったんですか? 涼風 東宝版の『エリザベート』が最初です。次に梅田芸術劇場でウィーン版を観て、その後に宝塚版を拝見させていただきました。本当に魅力的な舞台であるということ。世界観が素晴らしいというのが共通してますよね。 ──特に他のミュージカルと比べてここがすごい! と思うポイントはどこですか? 涼風 アメリカのブロードウェイとも、ロンドンのウエストエンドとも違う、ウィーン・ミュージカル独特の世界観ですよね。『モーツァルト!』にせよ『マリー・アントワネット』にせよ、歴史上の有名な人物を題材にしながら、「死」というもの……人間は生きて死ぬものだということを、独自の視点で描いているのが魅力と分析してるんですけど。 朝海 私もそう思います。他のミュージカルと比べて、ちょっとムードが暗いですよね? その暗さとシリアスさが、とても日本人の感覚に合っているんじゃないでしょうか。あとは音楽。とても覚えやすいメロディで、観客を離さないモノがあると思います。それといわゆる王室を題材にしていながらも、嫁・姑や夫婦など、自分たちの身近な問題として感じられる部分が多いのも面白いところかなと思いますね。 ──ヨーロッパの王家の話なんて、日本の庶民とはほど遠いと思いきや……。 朝海 「うちと同じケンカしてるわ!」みたいな(笑)。実際私の姉も『エリザベート』を観た次の日から、よく旦那さんに「そんなことしたら『夜のボート』歌うからね!」って言うって(一同笑)。そういう身近な所で共感できつつ、高貴な人々の生活を興味津々で覗けるという面もあるし、いろんな角度から楽しめる作品ですよね。 |
『Wキャスト自体が初めての経験でしたが、大変さよりもそういうフレッシュさの方を大きく感じています』(朝海)
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──楽曲といえば、以前ウィーンでエリザベート役を1000回演じたマヤ・ハクフォートさんが「この作品は1000回歌っても大好き」とおっしゃってたんですが、やはり同じようにお考えになりますか? 涼風 同じですね! 歌っていても、朝から晩までCDを聴いていても飽きないです。すごく魅力的な曲ばかりですね。難しい曲も多いんですけど。 ──それとこの作品はエリザベートを単なる悲劇の女王ではなく、多面的に描いている点も多くの人を引きつける理由だと思いますが、特に大阪公演に向けて、ココを自分なりに膨らませたいという課題などはおありでしょうか。 |
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朝海 全体的にボリュームアップはしたいですね。でもやはり、今まで一般の人には知られてなかったエゴイスティックな部分を併せ持った人間だったというところを、もう少し膨らませて行けたらいいなとは考えています。 涼風 そうですね。自分の中でもっとエリザベートという人を深く理解し、その心を音譜に乗せてお客様にお届けしなければいけないので……言葉の強さですか? その言葉が持っている力を、もっともっと表現したいです。 ──確かにエリザベートもそうですし、トートや皇帝もWキャストですよね。でもそれって相手役が固定されているのに比べると、大変じゃないかと思えるんですが……。 涼風 大変さ……は、ないです。 朝海 私はWキャスト自体が初めての経験だったので、もっと大変かな? と思ってたんですよ。でもいざ立ってみると、大変さよりもそういうフレッシュさの方を大きく感じます。 ──特に相手に合わせて自分の演技を変えたりとかはありますか? たとえば山口さんトートと、武田さんトートで雰囲気を変えてみるとか。 涼風 変えるというより、変わってると思います。エリザベートがどうトートに向き合うかという姿勢は変わらないんですが、私が投げたボールに対して、お二人ともキャッチの仕方は違いますから。それに「トートに動かされているエリザベート」という設定なので、私たちがというより……何でしょう? 朝海 「動かされてる感」はすごくありますね。変わっていってると思います。 涼風 自分たちで変えようとしてるのではなく、芝居の中で変化していくものなんですね、きっと。それはお客様が、一番わかっていらっしゃるんじゃないでしょうか? ──じゃあますます、全パターンを観てそれを確認しなければと(笑)。 涼風 ぜひ!(笑) 朝海 ぜひ、ぜひぜひ!(笑) ──ところで涼風さんは、今年も年明け早々『マリー・アントワネット』でマリーを演じられてましたから、2年続けて有名な女王役で新年の幕を開けるわけですよね。 涼風 そうなんです! それがすごいことだとは知らずに生きていて、数日前ようやく「これはすごい!」とビックリしました(笑)。 朝海 私はずっと前から気付いてました(一同笑)。「涼風さんすごいなあ」って。いないですよ、マリー・アントワネットとエリザベートを両方やった人なんて(笑)。 ──うらやましいなと思ったり? 朝海 うらやましくないです(笑)。あまりにも大変すぎますよ。 涼風 多分その役のことだけを考えて生きてしまうと、とても重くて辛いと思うんですね。でも私は出番がない時は共演者の方たちと、とても「生きてるぞ!」という体験をしているので。 ──割とサクッと切り替えられる方だと。 涼風 切り替えてますね。マリーの時もそうでしたけど、『エリザベート』でも輪を掛けて明るく元気に……生きてます!!(笑) ──では最後に、今回全キャストの方に統一で聞いている質問です。この作品はエリザベートがトートを迎え入れる=死を受け入れることで終わるわけですが、ご自身は「これができたらトートが来てもいい」と思えることは、何かありますか? 涼風 私はこの作品で死んでもいいです。でもきっと死なないので(笑)、そう思える作品にまためぐり会えた時かな? と思います。 朝海 なるべく来て欲しくないです! 私、100歳まで生きたいので(一同笑)。 |




